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高校未来の酪農家

未来の酪農家紹介「トーワファーム(北海道音更町)石井 大我さん」

掲載日:2021.10.29

酪農学園大学附属とわの森三愛高等学校
機農コース3年  石井いしい 大我たいが

 

とわの森三愛高校入学のきっかけ

全国各地から生徒が集まる学校であり、その中でも機農コースは将来、自分のように酪農家や農家を目指す人が多く集まるため、「自分が実際に牧場経営を行うときに、全国に仲間がいるのは良いことだな」と思ったためです。また、牛舎での実習が多く、自分のスキルアップにもなるので、入学を決めました。

在校中に力を入れたこと

1年生の入学してすぐから、11年間続けてきたサッカーを辞め、将来の自分のためにも生徒会に入ることを決めていました。1年生の9月に副会長に就任し、1年の任期を終えた2年生の9月に会長に就任させていただきました。生徒会に入ったことで、学校全体を動かしていく大変さに気付くことができました。また、新型コロナウイルス感染症の流行が続く中、今、学校ができること、われわれ生徒会がやらなくてはいけないことを常に考えて生活しています。

高校卒業後の進路

高校卒業後は酪農学園大学に入学し、授業や牛に関わるアルバイトを通して知識を多く習得したいと考えています。
大学卒業後の数年間は農協などに就職し、高校・大学で習得した知識を活用して、“今後どのような牧場経営者になりたいのか”を明確にしていきたいと考えています。

牧場の概要

所  在  地:北海道河東郡音更町
経営面積:採草地14ha、飼料用(デントコーンなど)4.5ha
飼養頭数:ホルスタイン種 経産牛12頭、未経産牛250頭
     和牛1頭
牛  舎:フリーストール
従  業  員:2名(家族経営)

牧場の歴史、特長、取り組みなど

実家は乳牛育成牧場です。2006年(平成18年)に離農した牧場を買い取り、牛舎3棟を改築、2棟を新築したところから経営が始まりました。
経営内容は家畜市場より育成牛を導入し、その後、繁殖を行い妊娠牛にして市場や庭先販売をしています。主に本州向けの牛が多く、遠いところでは九州まで牛が行くこともあります。年間販売頭数は500頭前後です。子牛はハッチで約50頭哺育しています。
牛の出入りが非常に多く、父は週に1回は中標津の市場に参加したり、月に数回は稚内の市場に参加します。近くで行われる市場からとても遠くで行われる市場まで、日帰りや宿泊をして参加するため、家畜運搬車での移動がとても多いです。
牛舎内で使用する牧草は、稚内と中標津の契約先から定期購入しています。また、ビート生パルプは貯蔵したものを通年利用しています。

就農後の目標

父の牧場経営方法を自分が主になったとしてもできるようにした上で、少しずつ規模拡大を行い、今よりも利益を得られる牧場にしたいです。

未来の酪農家紹介「トーワファーム(北海道音更町)石井 大我さん」

成牛牛舎(5号):16カ月齢から販売直前までの最終仕上げ牛舎。ここで毛刈りや妊娠鑑定などをして出荷する

未来の酪農家紹介「トーワファーム(北海道音更町)石井 大我さん」

育成牛舎(4号):哺育上がりの3カ月齢から種付けした14カ月齢くらいまでの牛を収容。大きくなれば徐々に1号牛舎や5号牛舎に移動する

未来の酪農家紹介「トーワファーム(北海道音更町)石井 大我さん」

調整牛舎(3号):開放式(フリーバーン)にも牛房式(ペン)にもできる牛舎。市場からの導入牛のほか預託牛を収容している

未来の酪農家紹介「トーワファーム(北海道音更町)石井 大我さん」

哺育牛の管理をするハッチ約50個

未来の酪農家紹介「トーワファーム(北海道音更町)石井 大我さん」

哺育を始めた際に増築した施設(左)と牛舎で使用する牧草(右)

未来の酪農家紹介「トーワファーム(北海道音更町)石井 大我さん」

この仕事で最も大切な家畜運搬車