酪農情報BOX

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日々の酪農経営に役立つ基本的な技術や知識を写真や図を交えてわかりやすく解説しています。

草地の土づくり ≪番外編≫牛、馬、羊もこれ一本!放牧草地の施肥管理

はじめに 2024年1月、農研機構北海道農業研究センター(2024)より、これまでの北海道施肥標準(北海道農政部 2020)における放牧草地の施肥管理を大きく進化させる技術が北海道農業試験会議(成績会議)に提案され、指導参考事項に採択された後、同年2月の農業新技術発表会で発表されました(共同研究機…

草地の土づくり ≪第11回≫地域で適切な養分管理を進めるために

はじめに これまでほぼ半年ごとに10回にわたって続けてきた「草地の土づくり」シリーズは、今回が最終回となります。最後は、これまで解説してきた草地の養分管理を、酪農家が実践する際に直面する問題点とその対処方策についてご説明します。 草地土壌を牧草生育にとって良好な養分状態に維持し、良質な粗飼料を低…

最近ちょっと耳にする選択的乾乳期治療の話

最近ちょっと耳にする選択的乾乳期治療の話
はじめに 「選択的乾乳期治療」という言葉をお聞きになったことはありますか? 最近、国内でもちょっとした話題になりつつあるのですが、乾乳の時に一般的に行われている全頭全乳房に乾乳軟膏なんこうを注入する方法に対して、「選択的乾乳期治療」とは治療が必要な牛や乳房だけを選んで乾乳軟膏を注入する方法のこと…

草地の土づくり ≪第10回≫酪農場における施肥改善の実証事例

草地の土づくり ≪第10回≫酪農場における施肥改善の実証事例
はじめに 酪農場で良質な牧草を環境保全に配慮しながら持続的に生産するための施肥管理には、草地の草種構成と土壌養分含量を調査して各圃場に必要な施肥量を算出し、自給肥料の肥効を把握して購入する化学肥料の銘柄と量を決める―という調査・計画作業が必要です。これらの作業の多くは、草地だけでなく水田、畑作、園…

北海道における子実用トウモロコシ生産の現状と今後の展望

北海道における子実用トウモロコシ生産の現状と今後の展望
1.子実用トウモロコシとは? 世界で最も多く生産されている穀物はトウモロコシであり、日本では年間約1,500万tの需要があります(表1)。トウモロコシは関税規制(減免税対象)により管理されているため、実際に一般の方がトウモロコシの粒を目にする機会はほとんどありませんが、飼料をはじめ食用や工業用とし…