質問コーナー

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Q&A

粉ミルクは何倍希釈で与えるのが通常なのでしょうか?

掲載日:2019.02.21

Q

「離乳前後の子牛の管理について」の記事の中に哺乳量4リットル、8リットルとありますがその場合、粉ミルクとしては何グラム与える(何倍希釈)のが通常なのでしょうか。

A

代用乳の希釈は基本的には代用乳粉末(g:グラム)に対して7倍量のお湯(mℓ:ミリリットル)で溶かします。
ですので、1日4ℓであれば、粉500g:お湯3,500mℓ、8ℓであれば粉1,000g:お湯7,000mℓとなります。

代用乳や牛乳に含まれる主な成分は糖分、脂肪、蛋白質、塩類です。
牛乳中の水を除くと以上の成分が固形物として残ります。
牛乳に含まれる固形物は約12.5%なので、
この倍率で溶かすと牛乳と同じような固形物量となります。

固形物のうち、水溶性の成分の濃度によって浸透圧が変わります。
牛乳の浸透圧は動物の体と同じくらいになっています。
飲み切れないからと高濃度の代用乳を飲ませると、体の水分が消化管に吸収され、消化管に負担がかかり下痢の原因になるといわれています。

また、毎回、濃度が異なることも良くないですので、一定の濃度で作られているかチェックする必要があります。

【回答者】
酪農学園大学 獣医学群 獣医学類
講師 福森 理加